オブジェクト指向分析

December 08, 2020

BaHo Advent Calendar 2020 8 日目担当の BaHo 猫 です。

今日は 4 日目 の続きとして、オブジェクト指向分析についてざっくり話します。

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オブジェクト指向分析というのは、オブジェクトパラダイムを用いたアプリケーションドメインの分析手法です。 オブジェクト指向分析はオブジェクトパラダイムを利用する前提で分析を実施しますが、共通性と可変性をオブジェクト指向分析に適用できます。

例えば、共通性分析はオブジェクトパラダイムでいうところの型を探す基礎として利用できます。 型はシグネチャの集合であり、名前と振る舞いをひとまとまりとした共通性として認識できます。

可変性としては、各々の論理コンポーネントにおける実装が挙げられます。 あらゆるコンポーネントはインターフェースを持ち、その数はコンポーネントによって変化します。 この時、名前と振る舞いが共通性であると同時に可変性として構造とアルゴリズムが存在するのです。

共通性可変性がそれぞれオブジェクトパラダイムに適用できるのであれば、オブジェクト指向分析を実施する必要はないように思えます。 ではなぜオブジェクト指向分析を行うのでしょうか。

パラダイムには意図(intentionality)が存在しています。 あるファミリに対して、それがどういった意味でまとまっているのかというパラダイム固有のコンテキストが存在します。

共通性可変性を特定のパラダイムへ落とし込むことはその領域が何を意識し何を意識していないのかを明確にする役割を持っているのです。